酵素の性質

 

酵素の構造というものを簡単に説明すれば、ミネラルの周りにタンパク質が巻き付いたものであるといえます。そして、その中心となるミネラルの種類や、タンパク質の巻き付き方によって、様々な酵素が存在することになるわけです。

 

現在発見されている酵素は約3,000種くらいありますが、これからも新しい酵素が随時発見されていくことになると思われます。このように、酵素には非常にたくさんの種類が存在するわけですが、それぞれの酵素はそれぞれ一つの働きしか出来ないのです。

 

例えば、消化酵素として有名なアミラーゼというものは唾液の中に含まれているものであり、デンプンを分解する働きを持っています。しかし、このアミラーゼによってタンパク質を分解することは出来ません。

 

一方、タンパク質を分解するのはプロテアーゼという酵素になりますが、プロテアーゼではデンプンを分解することが出来ないという訳なのです。また、もうひとつ酵素の特徴として挙げられるのが、熱に弱いということです。

 

例えば、卵は熱をかけていない時は白味の部分は透明でトロトロとしていますが、熱をかけると白く固まります。同じように酵素も、加熱されると蛋白が変成して酵素でなくなってしまうのです。

 

一般的に酵素が耐えられる温度は50度くらいから70度くらいまでのようです。したがって、加熱した食品には、酵素の働きはないということです。このため、日常の食生活においては加熱したものばかり食べず、生の肉や魚、生野菜、果物などを摂ることが大事になってくるのです。